近畿支部の第46回通常総会が開催されるに当たり、一言ご挨拶を申し上げます。
はじめに、一昨年来、引き続きコロナ禍にあり、我が国においても依然として感染者数は高止まりしており今後も予断を許さない状況にあります。つきましては、当協会の各種会合についても感染防止対策を講じてできるだけ参加人員を絞っての開催となりますこと、まずはご理解を賜りたく存じます。
さて、今年度の国土交通省の公共事業関係費は、5兆2,480億円が計上されており、これに令和3年度補正予算での1兆5,706億円を含めると6兆8,186億円の規模となっております。
また、令和2年12月に閣議決定された「防災・減災、国土強靱化のための五カ年加速化対策」において、令和3年度から令和7年度までの5カ年に追加的に必要となる事業規模は、政府全体で概ね15兆円程度を目途とされており、重点的かつ集中的に対策を講ずることとされています。今後において用地補償関係も、引続き、一定の事業量が見込めるのではないかと期待されます。
ところで、昨年も7月の豪雨など、毎年のように大きな災害に見舞われ、また、最近では3月に宮城県、福島県において震度6強を観測する地震が発生し、大きな被害が出ております。
今後も、こうした多発する自然災害に当たって、会員の皆様が災害応急対策事業等においてご活躍されることは、補償コンサルタントの「国土の守り手」としての存在意義を存分に示すこととなるものであります。
会員の皆様のご努力に敬意を表するとともに、復興 支援協会と連携して実施する復興支援業務につきまして、引き続きご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
次に、国の重要施策である所有者不明土地対策についてでありますが、所有者不明土地対策法の改正が行われました。本改正には、地域福利増進事業の対象拡充、土地等の使用権の期間延長、対象土地の拡充などが盛り込まれています。このほか市町村において所有者不明土地対策計画や対策協議会の設置が可能となるなど、今後市町村の用地関係業務の支援が課題となって参ります。
また、従来の所有者不明土地連携協議会の活動内容を用地業務、地籍調査等の土地政策全般に拡充することとされました。当協会もこうした動きに呼応し、協議会の活動などを通じて市町村をはじめとする地方公共団体への浸透を図って参りたいと存じます。
このような様々な動きに対応していくためには、なんと申しましても技術力をより一層磨いていくことが肝要であり、不断の研鑽によりその向上を図ることが求められるところであります。
当協会と致しましても、今後とも技術力の向上や、担い手の確保・育成、働き方改革などの諸課題に向けて会員の皆様とともに力を合わせて前進して参りたいと存じます。
むすびに、近畿支部及び会員の皆様方の今後のさらなるご活躍、ご発展を祈念いたしまして、私のご挨拶とさせていただきます。
令和4年5月17日
【代読 近畿支部事務局長 炭田 光一】
総会へ戻る
|