ドライブ -心の洗濯-
足立 純
【福田総合コンサルタント株式会社】
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現在も昔のままの姿で天守閣を残している城は日本全国でも12城しかなく、 その中でも国宝に指定されている城郭は、北から長野県松本城(深志城)、愛知県犬山城(白帝城)、滋賀県彦根城(金亀城)、 兵庫県姫路城(白鷺城)の4城であります。そのうち2城が近畿地方に鎮座しており、 どちらも大阪から高速道路を利用すると片道2時間もあれば十分行けてしまうのです。 常日頃、都会の雑踏の中で仕事に追われ、気が付くと時間だけがイタズラに過ぎてしまう毎日ですが、 仕事も忘れて季節を感じながら、綺麗なモノを観て美味しいモノを食べにハンドルを握る。 という事で、今回はドライブコースの紹介として投稿させて頂きました。 |
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その日は朝からとても良い天気で、絶好のドライブ日和でした。中国自動車道から山陽自動車道へ入り、 続いて播但連絡道路へ。順調に姫路市内に突入してしばらく走ると観えてきました天守閣。 目的を持たずにブラブラとドライブするのも楽しいですが、ドライブしていて一番テンションの揚がる瞬間が、目的地の近くに来てお目当てのモノが観える瞬間だと思いませんか? 『お~。』と感じつつ駐車場に愛車を止めて、ハイ到着。濠の錦鯉を眺めながら、公園内に入ると観えてきました白鷺城。 空に向かって建ち並ぶ天守群と白く美しい白壁の広がりが、天を舞う白鷺のように観える事から姫路城の別名なのは有名です。 400年前の建築物を観ながら公園内を進み、入城ゲートを目指します。 |
戦国時代以前の中世の城は「山城」と言われ、数十から数百m位の山の上に作られ防御的機能に重点を置いたものが多かったのですが、 安土桃山時代以降の城は「平城・平山城」と呼ばれ、平地に作られ、軍事・政治の中心となっていたものらしいのです。 姫路城は「平山城」で姫山(標高45.6m)の上に建っています。標高45.6mとはいえ山は山。残暑の9月、 一汗かくには十分で日頃の運動不足も手伝って、入城ゲートに着く頃にはやや疲れ気味に…。 しかし、国宝はもちろん世界遺産にまで指定された城郭を前にして、疲れてはいられません。 数々の櫓、十を超える門に感動しつつ、"本丸"を目指します。晴天を背景に間近で観る白鷺には大感動。 中に入っても見所は多く、城を支える2本の大柱、西の大柱は昭和の大改修の際に樹齢600年を越える檜2本を繋ぎ合せて再現したものですが、 東の大柱は根本の補強だけで、現在も古い柱のまま使われているそうです。 他にも、宮本武蔵の妖怪退治の逸話や播州皿屋敷で知られるお菊さんの怪談話等、姫路城にはゆかりの話が多く残されているそうです。 この『お菊井戸』は今も姫路城の上山里広場にありました。『お城めぐり』、 それは日頃の運動不足を思い知らされる"ちょっとしたハイキング"。姫路城大満喫の一日でした。 |
![]() 姫路城で学んだ"ちょっとしたハイキング"を頭に入れて、 夏が過ぎ涼しくなった10月も終わりの頃に出かける事にしました。その日も朝から絶好のドライブ日和で、 名神高速道路を利用して彦根まで、順調に行けば2時間もかからない距離なのに、秋の行楽シーズンのせいか渋滞…。 高速道路とは名ばかりの低速走行で彦根市に入る頃にはすでにやや疲れ気味でした。 それでもしばらく走ると観えてきました天守閣。今日も『お~。』と感じつつ駐車場に愛車を止めて、ハイ到着。 腰を伸ばしながら、ウォーミングアップも兼ねて、護国神社にお参りしてから"本丸"を目指します。 彦根城の天守閣は3層3階建てと姫路城に比べると小さく、外観もこぢんまりとしていますが、附櫓を持つ複合式で、 華灯窓や武者窓、唐破風や千鳥破風などで飾りの付いた美しい姿をしています。 また、現在でも内堀から中堀までほぼ完全な形で残されているのは、他では例を見られないそうです。 |
大阪方への備えとして築城された彦根城なので、大手門は南向き(大坂向き)にあるのですが、 後年、豊臣家が滅び徳川体制になってからは、東向き(江戸向き)の表門が利用される機会が増えたそうです。 その表門から入城するのですが、その道中の公園が桜の名所として有名で『あ~、春だったら…。』とイメージしながら通り過ぎました。 附櫓及び多聞櫓、太鼓門に天秤櫓、姫路城にも負けない見所が続く中、運動不足の体を引きずりながら歩いた先には、 やっぱり一際目を引く"カワイイ"天守閣がありました。湖北に位置する琵琶湖の眺望も最高で、登ってきた疲れも癒されます。彦根城大満喫の一日でした。 |
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